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2026/06/18相続した実家・畑・山林、いつ売る?種別で変わる売却タイミング
相続で八ヶ岳西麓(茅野市・原村・富士見町)の不動産を引き継いだ方から、いちばん多いのが「いつ売るのがいいのか」という相談です。県外に暮らしていると現地も相場も見えにくく、判断のしようがない——そう感じている方がほとんどです。
ひとつ前提をお伝えします。これまで最も売りにくかった田んぼが、ここ1〜2年で過去20年なかった水準で動き始めています。リモートワークの定着で、都心や広域郊外から「畑をやりたい」「区に入って暮らしたい」と移住を考える層が現れたためです。焦って投げ売る局面ではありません。種別ごとに適した出口を選ぶ余地が、今はあります。
相続した不動産は「今すぐ売る」のが正解?
種別で答えが違います。実家・畑・山林を分けて考えるのが基本です。
実家(中古住宅・別荘)、畑・田(農地)、山林は、買い手も手続きも動くスピードも違います。ひとくくりに「売る・売らない」で考えると行き詰まるので、まず仕分けます。
- ☆すぐ動かせるもの——集落の隣の畑、接道のある土地、機能している山林。自社買取で直接引き受けられる、または他社買取に引き継げるもの。
- ☆タイミングを選ぶもの——立地のよい中古住宅・別荘・集落内の農地。
- ☆すぐには動かないもの——接道のない山林、境界が確定できない土地。隣接地への打診や、2023年に始まった相続土地国庫帰属制度、「持っていて構わない」と腹を決める選択も含めます。
種別ごとの「動かしやすい時期」は?
中古住宅・別荘は季節の影響を受けます。農地・山林は手続きと買い手の有無で決まります。
中古住宅・別荘は現地を見て決める買い手が多く、緑や眺望の見える時期が伝わりやすいのは確かです。ただし冬に見ていただくと、凍結・水抜き・除雪といった生活実務を体感でき、後悔のない取引につながります。
農地は季節より「買い手」と「農業委員会の手続き」で動きます。集落内の機能している農地は、住宅とセットにすると動きやすくなります。
山林は取引事例が薄く相場表だけでは値がつきません。3町村に特化して20年見てきた現場の目と、鑑定士の評価があってはじめて値がつきます。「他社で値段がつかない」と言われた山林に価値が出る例は少なくありません。
待っているうちに損をしない?
保有コストと管理リスクは待つほど積み上がります。「待つ」なら理由を持ってください。
動かさない間も固定資産税はかかり、空き家は傷み、農地は荒れ、山林の境界はさらに分かりにくくなります。相続から時間が経つほど、場所の特定も難しくなります。
隣接地に打診中、相続人で方針整理中、数年後に状況が変わる見込みがある——こうした理由があれば、待つのは合理的です。逆に「面倒だから後回し」は、待つのではなく止まっているだけ。まずは現状整理のために査定を受けるところから始めるのがおすすめです。
担当・朝倉からの所見
不動産鑑定士として20年以上、八ヶ岳西麓を現場で見てきました。県外の相続人の方には、まず「全部を一度に決めなくていい」とお伝えします。種別で仕分け、動かせるものから動かす。原村で30年誰も訪れていなかった境界不明の山林を、測量士と協力して特定し買い取った例もあります。売主の方は「そもそも分からないものを買ってもらって助かった」と。タイミングは相場の波より、「あなたの土地がいまどの仕分けに入るか」を知ることが大切です。まずは一緒に整理させてください。

